アスペルガー/ADHD 違いがわかる比較表

この「アスペルガー/ADHD 違いがわかる比較表」では、判別の難しいADHDアスペルガーに見られるそれぞれの傾向を、場面や局面などの視点を交えてさまざまな角度から比較してあります。
あくまでも「その傾向にある」といったものですが、ほとんど違いがわからず見分けにくい点あり、顕著な違いが出て正反対な点あり、と、実にさまざまな様相を成しており、ADHDとアスペルガーの判別がいかに難しいとされているかがうかがえます。

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  ADHD アスペルガー
合理性 ADHD:情に流されず、合理的。 アスペルガー:不合理でも自分のこだわりに忠実で押し通す。
過集中 ADHD:
短く単発的で激しい過集中が見られる。過集中が途切れた後は虚脱が訪れる。
アスペルガー:
過集中と虚脱が見られる。ADHDに比べ過集中の持続時間が長い傾向にある。
多動性 ADHD:刺激を求める傾向にあり、移り気で新しい物にすぐ興味が移る。 アスペルガー:一つのことを保守的に続けることが多く、あまり多動性はみられない。幼少期・児童期に多動が見られることもある。
時間 ADHD:時間を守れない。 アスペルガー:時間を守る。
計画性 ADHD:計画性がなく、場当たり的な行動が目立つ。 アスペルガー:計画的に行動できるが、突発的な出来事に臨機応変に対応できない。
決断 ADHD:合理的・現実的に考え、あまり悩まず決断する。 アスペルガー:決めるまでは迷い悩むことはあるが、比較検討することはできず、ひとつひとつの選択肢を0か100かで決断する。決断においては「納得感」だけが決め手。決断した後には「他の選択肢はなかった」と考える。納得した上での決断であるため後悔しない。
自己評価 ADHD:社会に適応できず悩む。多くがACになる。
ACとは
アスペルガー:ストレスがかかったり社会に不適応であっても、悩みはせず、自分への評価も下がらないことが多い。が、頭痛や強迫症状などの身体症状が悪化して神経症のようになり苦しむことも。
状況理解 ADHD:状況が「分からない」。 アスペルガー:状況は「分かる」。が、自分のこだわりに忠実な独特の理解の仕方をし、それに則さないと「納得しない」。
整理整頓・片づけ ADHD:物がどこにあるかが分からなくなる。よく物を失くす。他人に片付けてもらうと「片付けてもらえるのはいいけれど捨てないでほしい」と言う。 アスペルガー:散らかり放題でも本人は物がどこにあるかを分かっている。他人に片付けてもらうと「片付けられると無くなる」と言う。
物へのこだわり ADHD:物は実用。物を収集する。実用的な物を好む。「まだ使える」と言って物を捨てられない(物の立場からの理由付け)。 アスペルガー:自分の思い出などにより物に愛着を持つ。「思い入れがある」と言って物を捨てられない(自分の立場からの理由付け)。お金にこだわると極端に節約に凝ったりする。
抽象と現実 ADHD:現実的・実際的・即物的。 アスペルガー:抽象的・詩的。
言葉 ADHD:文字通りに解釈する。文字や言葉を額面通りに受け取る。状況の部分が欠落。 アスペルガー:言語的、字義的。文字や言葉に忠実で厳密。哲学的。
物事を「文字通り」に受け取る。ADHDと同じく、「状況と無関係に文字通りに」理解する。逆さ言葉など言葉遊びが好きで、言葉を音の羅列のように捉えていることが多い。誰に対しても敬語は使わないが、話し方が不相応・不自然に丁寧なことが多い。具体的な説明を省略されると理解できないことも多い。一方、自分の気持ちを表現する際は、詩的、象徴的で、「文字通りではない」。わずかな言葉に同時に多くの意味を持たせたり、言葉を記号的に使いこなす。
くわしく»
強迫観念 ADHD:時々見られる。(とくにACの場合など) アスペルガー:よくみられる。ストレスによりさらに悪化する。
聴覚 ADHD:異常はあまりない。 アスペルガー:聴覚過敏がよくある。嗅覚過敏なども見られることも。家族からの自分への愚痴などが聞こえてしまったり、絶対音感があるなど音楽的な才能を持つ人も多い。
偏食 ADHD:同じものしか作らない。 アスペルガー:極端な偏食が見られる。肉料理や濃いめの味つけが好きなことが多い。
ADHD:目が離れてえらが張り、ネコ型の顔が多い。 アスペルガー:細面に切れ長で一重の目、あごが尖っていることが多い。体型は痩せ型が典型的。女性の場合、中性的な印象。
ADHD:派手(特に女性)。年齢にそぐわず若い格好を好む。 アスペルガー:地味。モノトーンを好むことが多く、黒ずくめや、単調な服装をする傾向。同じデザインにこだわったり、いつも同じ服を着る。
キレる ADHD:過集中で脳が疲労しているとき。過集中を中断させられたとき。不合理を強制されたとき。「暴発」。 アスペルガー:過集中やこだわりを中断させられたとき。愛着が妨げられたとき。「反発」。
人づきあい ADHD:明るく情熱的で人当たりがよい。人を寄せ集める力がある。「広く浅く」で全体的に希薄、ドライ。刹那的。情緒的に関わらない。一緒にいることが全て。極端に割り切る。くわしく» アスペルガー:
「0か100」「絶対服従か支配」「愛着か無視」のように、人づきあいに関しても両極端。くわしく»
行動パターン ADHD:飽きっぽく長続きしない。転職や結婚・離婚・転居が多い。ミスや忘れ物が多い。大胆。気分や興味が移りやすく場当たり的に行動しているような印象を与える。気持ちの切りかえは比較的楽にできる。くわしく» アスペルガー:一定のやり方や決まった行動様式にこだわり、そのとおりにしないと安心できない。先の見えない予測不可能なことに大きな不安を感じる。くわしく»
空気を読む ADHD:ある程度は空気を読むことができるが「空気は読むものではない」。くわしく» アスペルガー:文脈の前後から真意を読みとったり、相手の気持ちを読み取ることが苦手で「空気を読みたくても読めない」。くわしく»

ADHDとアスペルガーの違いについてはこちら

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