もはや特技の域。華麗なる過集中と恐るべし虚脱

アスペルガーやADHDによく見られるひとつの傾向として、過集中というものが挙げられます。実際に、目の当たりにして圧倒された経験を持つ方も多いのではないでしょうか。ここでは、過集中とその後の虚脱についてお話していきましょう。

過集中と虚脱

過集中は先でもお話しましたが、アスペルガーやADHDの方によく見られる傾向です。自分の好きなことや関心のあることに没頭し、すさまじい集中力を発揮します。集中できるというとうらやましく感じる方もいるでしょうが、過集中というのは文字通り過度に集中している状態を指します。そのため、没頭しているその事柄以外のことはまったく気にしなくなってしまうのです。普通の方であれば、いくら集中していても食事やお風呂といった基本的な生活の部分を忘れることはありません。しかしながら、過集中になると日常生活に支障が出るレベルになってしまうのです。過集中が続くと、その後反動のような形で虚脱状態になってしまいます。何に対しても集中できず、やる気も起きないという状態になるのです。

活かしつつうまく付き合っていく

生活に支障が出るほどの過集中というのはやはり全面的にいいこととは言えません。しかしながら、集中できること自体は非常に素晴らしいことです。過集中と虚脱を繰り返すのは心にとっても体にとってもよくはありませんので、あくまでも集中力を活かしつつ、過集中にならないようにセーブすることが大切です。他の人にサポートを頼めるなら頼んだほうがいいですし、一番いいのは自分でスケジュール管理をすることです。一朝一夕でうまくいくものではないですが、まずは時計を見る癖をつけるといったところから始めていきましょう。