ADHDというのは、脳の働きの偏りによって起こるものといわれています。詳しいことはまだわからない部分のほうが多いのですが、ADHDには脳の神経伝達物質が関係しているのではないかともいわれています。ここでは、ADHDと脳の神経伝達物質についてお話していきましょう。
Sponsored Link
ADHDの脳では神経伝達物質の働きが不足している
人間の脳内では、さまざまな情報のやりとりがなされています。その中で必要不可欠になってくるのが、脳の神経伝達物質です。
ドーパミンやノルアドレナリンについては見聞きしたことがあるという方も多いでしょう。
ADHDの方の脳内では、このドーパミンやノルアドレナリンの働きというものが不足しているのではないかといわれています。つまり、ドーパミンやノルアドレナリンといった脳の神経伝達物質が十分に機能していないからこそ、不注意や多動性といったADHDならではの症状が出てくるのではないかといわれているのです。
受容体と結合しないからこそ
通常、脳の神経伝達物質というのは受容体と結合することによって情報を伝達していきます。しかし、ADHDの場合には脳の神経伝達物質と受容体の結合がうまくいかず、神経伝達物質が余ってしまう状態になります。余った神経伝達物質はまた取り込まれることになるのですが、今度は取り込まれ過ぎてしまう状態になります。
伝達すべき情報はたくさんあるにも関わらず、それが十分に伝わらない状態からADHDの不注意や多動性といった症状が出てくると考えられています。
考え方としては脳内で伝えられるべき情報が飽和しているような状態といったところでしょうか。
だからこそ、いろいろなものに気が散ってしまいますし、じっとしていられないというADHDならではの症状が出るのでしょう。