アスペルガー あいまいな指示を理解できない

「アスペルガー あいまいな指示を理解できない」の症状

「あれ」「これ」といった表現や「あいまいな表現」が非常に苦手なアスペルガー。
「これいい感じでやっておいて」というような表現だと悩んでしまいます。

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細かく丁寧な指示を伝えてもらわないと、その指示の本意を理解できず、悩んでしまって行動自体を起こせなくなることも。
その結果、自分なりの解釈で行動したがために、裏目に出てトラブルを招くことも少なくありません。

「あいまい」の基準は人それぞれではあります。
が、多くの人が曖昧とは感じない指示内容であっても、アスペルガーの人には理解しがたく感じ、悩み、混乱してしまいます。
目安としては、小学校に上がりたての子供にも分かるような説明・話し方がベストです。
アスペルガーの人は基本的にまじめで愚直に取り組むタイプが多いので、指示内容がわかればちゃんと作業を遂行することができます。

「アスペルガー あいまいな指示を理解できない」の症状例

  • この領収書と同じように書いておいてください」と指示されても、「同じように」の意味、すなわち「何を同じにすればいいか」が具体的にわからず、それを類推することもできないため、混乱する。「『何が同じように』かがわからないので書けません」などと言ってしまい、相手に不快な思いをさせたりトラブルとなってしまう。
  • 「ここいい感じに掃除しておいて」といわれても、どのくらい細かく(またはざっと)掃除していいのか、その掃除のレベルがわからない。
    その点を質問し、「軽く掃除する程度で」といわれても、その「軽く」がわからない。
    そのため本当にざっとしかやらず「雑だ」と評価されたり、また反対に徹底的すぎるほど掃除してしまい、「いつまでやってるんだ」と反感を買ってしまう。
  • 「その棚の上にあるの取ってきて」といわれると、何を取ってきたらいいのか理解できず、棚の上にあるもの全部運んでくればいいのか、だったら大きな箱を用意しなければとなってしまい、パニック状態に陥る。
  • 「いつものあそこに寄っていきましょうか」といわれても、だれと、いつ、どこで、なにをするのか分からずに混乱してしまう。

「アスペルガー あいまいな指示を理解できない」の対処法

本人側が気をつける、というよりも周囲の理解と忍耐力、細やかな協力が必要となるかもしれません。
混乱を招かないように、まずは5W1Hを端的に伝えることが大切になってきます。

周囲の対応のコツ

  • 「てきとうに」「きちんと」「適切に」「いいかんじで」「そこはよしなに」といった抽象的な言葉は使わない。
  • 「あれ」「これ」「あの」「この」などのあいまいな表現や、おおよその期日や量、だいたいの手順などで指示しない。
  • 5W1Hを意識し、なるべく具体的に指示する。(「いつか」ではなく「何月何日」、あそこでではなく、「駅前の○○○というカフェで」など。)
  • 口頭だけではなく、文字や図などを使って視覚的にも伝わるように務める。
  • マニュアル化できることはマニュアル化してやるべきことを具体的にリスト化する。
  • 必要なことだけを伝える。
  • 物事に変更が生じたら、その後の予定や見通しを伝える。
  • 何かを頼む時はひとつずつ。一度にいくつもの作業を同時にさせない。
  • ミスしても叱らない

本人側のコツ

指示や質問などを受けた場合、その指示・質問自体そのものから一旦思考を離し、
「今の場面では何をすることが求められるか」「出題者がどんな答えを期待しているのか」という角度から考えるようにする。

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