アスペルガーやADHDの子が「さあ受験だ、いざ塾へ」となるとき、多かれ少なかれぶつかる壁があります。
それは、「塾で学習以前の問題で他の子と足並みそろえて勉強に取り組めず、塾や他の子に迷惑をかけてしまう。」ということ。
そして「成果もでない。このまま塾でやっていける気がしない、でもどうしたらいいかのもわからない」といういただけない状況に陥ってしまう…。
今ここを読んでいる人の中にも、まさにその悩みの渦中といった方もいるかもしれません。
このページでは、悩みにはどんなパターンがあるのか具体例をあげながら、その解決策をまとめていきたいと思います。
特に受験を控えた発達障害を持つ小学生・中学生・高校生の親の最大の悩みである
「アスペルガー/ADHDの特性ゆえ、塾の進行をさまたげてしまう。」
「学習内容が理解できない。でも塾をやめたがらない。」
といったことに照準を当て、問題点と考え方を整理しました。
悩める当事者であるみなさんのささやかな参考になれば、幸いです。
勉強以前の問題で磨り減ってしまうというつらさ
勉強において優秀かそうでないかはともかく。
アスペルガーやADHDの子どもが受験勉強や試験勉強をするにあたって大変なことってなんでしょう?
苦渋する最大の点、それは「スケジュール管理や見通しのたて方、気持ちの切り替えが苦手」というところなんじゃないでしょうか。
アスペルガーやADHDの子どもは、その特徴ゆえに、学習内容以前である「どの教材を使えばいいのか」から始まって、ノートのとり方一つ、勉強する順番一つ、時間の割り振り方ひとつとっても独特のこだわりを持つ傾向にあり、いちいち混乱したり立ち止まったりしてしまうものなのです。
また、親はそんな様子を見て
「何をぐずぐずしているんだろう」
「やりたくないからそんなことを言って先延ばしにしている」
「どうしてこんな簡単なことが決められないのか」
「みんなつべこべ言わずやってるよ?」
などと責めてしまったり。
そうするとそこから言い争い勃発→泣きわめく→親もヒートアップする、その悪循環…。
軽く想像してみただけでもぞっとする光景ですが、アスペルガーやADHDの子を持つ親だったら、そんな経験、正直一度や二度じゃないはずです。
そんなことを繰り返し、周囲の親や兄弟、先生も、「これ以上言っても悪化するだけ」と、いわばお手上げ&あきらめ状態になってしまうことも少なくありません。
親も、周囲も、わかってはいるんです。
普通はたいしたこと無いように思えるささいな事であっても、耐性や許容範囲が狭いアスペルガーやADHDの子は、普通に生活しているだけで疲れきってしまったり悩んでいるんですよね。
これが、受験を控えた塾通いだったら、なおさらのこと。
塾という場の「空気が読めない」という問題も合わさり、アスペルガーやADHDの特徴が顕著に響いてくる場面がぐんと増えてきてしまうのです。
次のページは、塾通いのアスペルガー/ADHDの子と親が直面する悩みの具体例4つ
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